
アネロスプレリュード(税込:4,620円)


アネロスからイチジク浣腸みたいな形をした浣腸器「アネロスプレリュード」が発売されました。このアネロスプレリュードは全て医療用のシリコンで作られていて、アナル洗浄についての安全性を一番に考えてるんだって。たしかにアナルに挿入する部分(先っぽ)がシリコンならお尻に入れるときに肛門の粘膜とこすれてもプラスチックよりも痛くないかもしれない、プラスチック製のシリンジでローションを注入してて、粘膜にシリンジの先がこすれて痛い思いをしている人には持ってこいの製品だよ。
このオール医療用シリコンの浣腸器と、今使っているプラスチック製の浣腸器とを比べてみて、安全性はもちろん、品質や使い勝手などをいろいろ比較してみようと思う。
目次
オールシリコンでできた安全性の高いシリンジ
アネロスプレリュードは、安全性を第一に考えたシリンジ。シリンジと言うとまず最初に頭に浮かぶのはガラス製、もしくはプラスチック製だと思うんだけど、アネロスプレリュードは一般的なシリンジ(注射器)で言う筒先も医療用シリコンでできている。


また、筒先部分の長さは約7.4(73.6mm)センチで、しっかりと奥まで届くので、アナル内をしっかりと洗浄できる設計。


アネロスプレリュードの使い方
アネロスプレリュードのユーザーマニュアルからの転載です。
ノズルとはアネロスプレリュードの黒い先端部分、バルブとは洗浄液を入れる赤色の部分のことです。




「アネロスプレリュード」は温水のみで使用してください。浣腸液などの使用はしないようお願いします。直腸内は非常にデリケートなため、バルブ内には人肌程度の温水(約36度~38度)を入れます。


バルブに温水をいれたらノズルとバルブを合体させます。つけすぎないように注意しながら、ノズルの底部の差し込む部分に水溶性ローションを塗布します。なお、シリコン系あるいはオイル系のローションはノズルを劣化させる恐れがあります。ご使用はお控えください。


ノズルのフランジ部分(円筒形のディスク部)を持ち、バルブを絞らないようにして開け口へゆっくり、しっかり挿入します。ノズルの挿入が完了すると「バチッ」と音がします。


ノズルの挿入ができたら、一度半時計回りに回転させます。回転させることによってノズルがしっかり固定され、温水が漏れにくくなります。なお、フランジ部にはローションを塗布しないでください。ノズルにローションをつけ、5cm~7cmほど挿入し洗浄を開始します。
アネロスプレリュードを使ってみた感想
アネロスプレリュードを使ってみた感想ですが、わたしはアネロスプレリュードを使うぐらいなら、プラスチックシリンジを使おうと思いました。理由を下に書きます。
アネロスプレリュードを使わない理由
手軽にアナルの洗浄ができない
上のマニュアルを見てもらえばわかるけど、アナルの洗浄をするために2~4の工程を行わないと洗浄ができないのが非常に手間。確かに温水をバルブ部分に満タン(約290ml)にすれば、3回(1度に100ml放水するとして)洗浄できるかもしれない。けど、アナルの洗浄をしたことがある人ならわかると思うけど、たった3回程度の洗浄でアナルの中がキレイに洗浄しきれるのか?ってこと。
わたしは1度のアナル洗浄に1リットル以上の温水を使ってるんだけど、それでも洗浄の最後のほうにうんこが出てくることがあるからね。
だとすると、最初にバルブに入れた温水だけでキレイにしきれないのであればお代わりをする必要があるんだけど、お代わりをするには、また2~4の工程をやらなきゃいけない。2~4の工程とは、
- ノズル部分(黒)を外す
- バルブ(赤)に温水を注入する
- ノズルの底部(黒)に水溶性ローションを塗る
- ノズル(黒)をバルブ(赤)に挿入し半回転回す
それに、バルブ(赤)に温水を入れるのにも気を遣う。なんでかって言うと、バルブ部分の穴の大きさは約1センチ。この穴に温水を注入させるには1センチより細い何か(シリンジ等)で注水する必要がある。


そんなの、バルブを潰して直接温水に浸けて吸い込めばいいんじゃないの?って思うかもしれない。


けど、実際に使ってみるとわかるけど、しっかりと温水を吸引したければ、バルブの中の空気をしっかり出し切らないといけないし、吸引後バルブを温水から持ち上げると、バルブ内の温水がこぼれるし、こぼれるとまわりが濡れるし、と結構大変なんだよね。
それにバルブにノズルを差し込むときも注意が必要で、バルブをしっかり押さえようとしたときにバルブが潰れて、中の温水がビュルルって飛び出してしまった。この瞬間わたしはこのアネロスプレリュードを使うことをやめました。
プラスチックシリンジなら、ノズルを外したり付けたりしなくても、ちゅ~~~~って吸ってぶちゅーーで終わりだからね。簡単でしょ?
結論
プラスチックシリンジのほうが簡単・便利なので、アナルの洗浄にはそっちを使いましょう。
しかし、パートナーとのプレイにはアネロスプレリュードを使うのはありだと思う。見た目がイイし質感もイイ。
それにアネロスプレリュードのスローフローシステム(水が少量ずつ出る仕組み)は、一度にたくさんの水が出ないため浣腸プレイでも時間をかけてじっくり相手を責めることができるし、一気に大量の水を注入してしまい相手を傷つけることもないからね。
アネロスプレリュードとプラスチック製シリンジとの比較
画像 名前 | ![]() ![]() アネロス プレリュード | ![]() ![]() チューブ付き プラスチックシリンジ |
価格 | 4,620円 | 968円 |
本体の容量 | 約290ml | 約150ml |
煮沸消毒 | 確認中 | 確認中 |
アルコール消毒 | 〇 | 〇 |
潤滑剤の注入 | 不可 | 可 |
特徴 | オール医療用シリコン製 スローフローシステム | チューブ付き |
マニュアル | ダウンロード | -- |
本体の容量
アネロスプレリュードの本体容量(ここで言う本体容量とは本体に入る液体の最大量のこと)は、約290ml、対するチューブ付きプラスチックシリンジは約150mlの液体を入れることができる。また、プラスチックシリンジにはいくつかのサイズがあって、小さいものは50ml、大きいものだと500mlのビッグサイズまで。アナルの洗浄を目的とするのであれば、100ml~150mlくらいのサイズを選ぶのが良いでしょう。直腸の容量はだいたい150ml~200mlと言われています。
アネロスプレリュード・プラスチックシリンジの消毒
アナル(人体)の中に入れるものはできるだけ清潔にしておきたい。あまりにも神経質になる必要はないが、できる範囲で細菌(大腸菌など)やウィルス(新型コロナ・インフルエンザなど)を除去しておけば安心ですからね。
煮沸消毒について
細菌・ウィルスなどを確実に除去するのであれば煮沸消毒が有効です。煮沸消毒のやり方は80℃以上のお湯を沸かし、消毒したいもの(ここではアネロスプレリュードやプラスチックシリンジ)をお湯につけ、10分程度つけておきます。
ただし材質によって、80℃以上のお湯に耐えられないものもあるので、耐熱温度を確認し可能であれば煮沸消毒するようにしよう。
アネロスプレリュードは煮沸消毒可能?
確認中です。
チューブ付きプラスチックシリンジは煮沸消毒可能?
確認中です。
アルコール消毒について
アルコール消毒に使われるアルコールについてですが、一般的にアルコールについてこれといった補足的な説明が無い場合はエタノール(別名エチルアルコール)を指します。
アルコール消毒を行う場合、アルコールの濃度は重要です。日本やアメリカなど国によって有効とされるアルコール濃度に違いがありますが、WHO(世界保健機関)のガイドライン(※1)では60~80v/v%(※2)とされています。
(※1)WHOのガイドライン 11.3 Alcohols(たぶんこれ)
11.3 Alcohols 32ページ - WHO Guidelines on Hand Hygiene in Health Care(PDF)
(※2)v/v%とは消毒薬の濃度を示す単位(volume/volume%)で80v/v%だと、100ml中に80mlのエタノールが入ってるということです。
消毒用エタノールの濃度(vol%,w/w%,w/v%)の区別と、日本薬局方・消防法の規程~消毒効果と濃度換算 - お薬Q&A 〜Fizz Drug Information〜
手元に実物があるので、とりあえずアルコール消毒してみることにしました。24時間以上つけておいて特に変化がなければ、普通にスプレーやジェル状などの液体を塗っても問題ないでしょう。


アネロスプレリュードはアルコール消毒可能?




消毒用エタノールIPは医療機器の消毒にも使えます。アネロスはもともと医療用器具だし、アネロスプレリュードのシリコンは医療用のシリコンゴムだから、これほど最適な消毒薬は他にないでしょう。(知らんけど)




どうしたら手間なくアネロスプレリュードをアルコール消毒できるか考えた結果、スプレー部分を取り外し




本当はアネロスプレリュードの先っぽをドボンしたかったけど、消毒用エタノールIPの容器に入らなかったので、先っぽの先っぽだけを浸けときました。
チューブ付きプラスチックシリンジはアルコール消毒可能?


次はプラスチックシリンジをアルコール消毒します。用意したのはティッシュ。


まずプラスチックシリンジの押し子を引っこ抜き、外筒内にエタノールを発射します。(スプレー部分の黒っぽい部品を外さないと噴射できません)


外筒の中にエタノールを入れたら、押し子を挿入し、中のエタノールが噴き出さない程度に押し子を押し込み、仕上げはティッシュでふたをして完成。これで外筒+押し子のゴム(ガスケット)ともにエタノールが触れている状態ができた。ティッシュはエタノールが気化するのを少しでも抑えるためにふたとして入れました(意味があるかわかりませんが)
あとは、24時間以上後に、アネロスプレリュード(の先っぽ)とプラスチックシリンジを確認して、溶けてたり変色してなければ問題なしと判断してもよいでしょう。


アネロスプレリュードを消毒用エタノールに24時間以上浸けた結果


消毒用エタノールIPにアネロスプレリュードの筒先を24時間以上浸けてみた結果、変色や変質などはなかった。
チューブ付きプラスチックシリンジを消毒用エタノールに24時間以上浸けた結果




チューブ付きプラスチックシリンジに消毒用エタノールを24時間以上浸けてみた結果、変色や変質などはなかった。
このように、アネロスプレリュード、チューブ付きプラスチックシリンジともに、消毒用エタノールを使っても、プラスチックが溶けたり、ゴムやシリコンが変色することもありませんでした。
気になる細菌・ウィルスの消毒について
細菌・ウィルスの消毒には、煮沸消毒やアルコール消毒が有効です。菌やウィルスによって有効な方法が若干変わってきます。
煮沸消毒 | アルコール消毒 | |
細菌(病原性大腸菌)等 | 有効 (75℃以上で1分間以上) | 有効 |
新型コロナウィルス | 有効 (80℃以上で10分間程度) | 有効 |
インフルエンザウィルス | 有効 (56℃以上で30分程度) | 有効 |
ノロウィルス | 有効 (85℃以上で1分間以上) | 無効 |
上の表をもとに、細菌・ウィルス等をしっかりと除菌をしたかったら、85℃以上の熱湯で1分間以上煮沸して、その後アルコール消毒をすれば完璧ってことになりますね!(わたしは煮沸消毒もアルコール消毒もしたことありませんが今のところ元気です)
潤滑剤の注入
シリンジは洗浄以外に潤滑剤の注入にも使うことができます。プラスチックシリンジなら潤滑剤の注入も可能ですが、アネロスプレリュードは潤滑材の注入に向いていません。
アネロスプレリュードを潤滑剤の注入目的で使わない方がよい
使ってみるとわかるが、アネロスプレリュードは注射器の形をしたシリンジよりも液体を最後の最後まで注入できない。
液体を入れる部分(赤色のところ)の中身(液体)を全て絞り出そうと頑張っても、どうしても中身が残ってしまい無駄(ロス)が多くなりがち。




アネロスプレリュード、プラスチックシリンジ共に中身(ローション等)を完全に出し切ることはできないのだが、プラスチックシリンジに比べ、アネロスプレリュードは出し切れない量(ロス)が多くなってしまう。
また、アネロスプレリュードの場合、中の部分の洗い流しもシリンジに比べて手間がかかってしまうのも、水(ぬるま湯等)以外の液体を注入するのに向かない理由の一つ。プラスチックシリンジなら、水を数回吸い込んで放出してやればシリンジの中の洗浄は完了するからね。
アネロスプレリュード(税込:4,620円)


メディ チューブ付きプラスチックシリンジ150ml(税込:968円)


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